現在では少子化対策の一環として、育児休業を最大3年間取得できるようになりました。この動きは民間企業でも見られ始めています。学校現場においては、産休・育休期間中に代替教員が雇用されるため、本来であれば業務への影響は少ないはずです。また、育休は男性も取得可能であり、その利用率は年々高まっています。
復帰後の育児期間中には、「育児短時間勤務」という選択肢があります。4時間や6時間といった勤務枠を選ぶことができ、例えば4時間勤務を選択した場合、始業から4時間の勤務となります。不足する3時間45分については非常勤講師が代替として雇用されますが、勤務時間に応じた給与体系となるため、収入は大幅に減少します。
もう一つの選択肢として、「フレックスタイム(時差出勤)制度」の利用が挙げられます。これは5分単位で勤務時間を前後にずらすことができる制度です。1日7時間45分という所定労働時間は変わらないため、給与への影響はありません。始業時間を早める形での利用が多く見受けられます。自治体によって規定は異なりますが、多くの場合、子どもが小学校を卒業するまで利用可能です。
教員の大量採用から10年以上が経過しました。当時採用された教員たちが25〜35歳前後の出産適齢期を迎えており、これらの制度の利用者が増加していると考えられます。こうした制度は教員の働き方を支える上で非常に重要です。しかし、以前のように臨時的任用教員(臨任)や非常勤講師のなり手が豊富であれば問題ありませんでしたが、現在は代替教員の需要と供給のバランスが崩れているという深刻な課題があります。
妊娠・出産・育児は、人生において極めて重要な期間です。育休の延長、時短勤務、フレックスタイムといった制度は、導入当初こそ現場に混乱をもたらしましたが、浸透するにつれて運用上の工夫も生まれてきました。適切に活用すれば、教員の生活に余裕をもたらす有効な手段となります。少子化は欧米諸国を含め、社会全体の問題となっています。教員が人生の大きな選択を前向きに考えるためにも、多様な働き方を支える制度の充実は不可欠な条件と言えるでしょう。


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