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2026年4月4日土曜日

【伝え方の工夫】と【先生としての心構え】

 子ども達に「話を聞くことの大切さ」を教える前に、まずは私たち教員の姿勢について考えてみましょう。実は子ども達自身も、話を聞く大切さはよくわかっています。決して「先生の話を聞かなくてよい」と思っているわけではありません。

授業において、何をすればよいのか、何を考え、話し合えばよいのか。これらはすべて、先生から発せられる言葉によって決まります。だからこそ、先生が明確に、できるだけ短い言葉で指示を伝えることができれば、子ども達の理解は深まり、その後の活動もぐっと活発になります。 どうすれば子ども達にわかりやすく伝わるのか。そのための工夫と努力を惜しまないでください。その姿勢は、必ず新しいクラスでよい結果を生み出すはずです。

そして、若手や初任の先生方にもう一つお伝えしたい重要なことがあります。それは「しっかりと先生になりきってほしい(先生を演じてほしい)」ということです。

経験の浅さや年齢は関係ありません。子ども達にとって、あなたはまぎれもない「先生」です。新しいことを伝え、正しい道を教え、困った時には相談に乗り、優しく声をかけてくれる唯一の存在なのです。 35人の子ども達がいても、教室の中で大人はあなた一人しかいません。特に低学年の子ども達は、自分の思いをうまく言葉にできず、常に先生に様々な判断を委ねてきます。

そんな時、先生はしっかりと子どもの話に耳を傾け、判断し、その結果を明確に伝える必要があります。ただし、即答できない場合は「今は答えられないから、確認してから伝えるね」と誠実に返すことも大切です。他の教員や保護者への確認が必要な事案を安易に判断し、後から訂正するような事態は避けなければなりません。

初めのうちは、「先生という大役を任され、その役を演じている」というくらいの心構えで構いません。自信を持って、子ども達の前に立ってください。

2026年4月3日金曜日

話を聞く姿勢を作りましょうⅡ

 

■ 低学年の子どもには「話す速さ」に要注意 

子どもたちに話をするときは、「話す速さ」を意識しなければなりません。特に低学年の子どもは、耳から入った音の情報を脳で処理する能力がまだ十分に発達していません。人間の聴覚の素晴らしいところは、必要な音だけを拾い上げて脳に伝えられる点です。以前、聴覚障害のある子どもたちを教える先生から、「補聴器は音を単純に大きくするため、必要のない雑音まで大きく聞こえてしまう」という話を伺ったことがあります。実は、小学校低学年の子どもたちもそれと似ていて、必要な音だけを上手に拾い上げることがまだ十分にできないと言われています。そのため、大人の話すスピードが速すぎると、理解への大きな障害になってしまうのです。まずは、十分にゆっくりと話すことが必要です。もちろん、速さだけの問題ではありません。周りの雑音が極力遮断されている環境をつくることも、子どもたちが話を聞き取りやすくなる重要なポイントです。

■ 1回の指示は短く!「1文を長くしない」工夫 次に気をつけてほしいのは、「1文を長くしないこと」です。話の中に、いくつもの指示が詰め込まれていることがよくあります。例えば、「休み時間になったら校庭に出ます。チャイムが鳴るまでは遊んでいてよいですが、鳴ったら鉄棒の前に集まり、班ごとに分かれます。校庭に出るときには赤白帽を持っていってください。」といった具合です。指示を出す側としては伝えたいことばかりですが、1回の話に複数の指示内容を盛り込むのは避けるべきです。どうしても複数の指示を出したい場合は、話した後に黒板に書くなどの視覚的なフォローが欠かせません。指示に限らず、子どもたちに何かを理解させたい場合は、図表や具体的なイラストなどを用いることも非常に効果的です。

■ 「間」の取り方と、視覚的な補助道具の活用 「間の取り方」もよく指摘されるポイントです。「間の取り方」もよく指摘されるポイントです。間をとることには、重要な部分を強調する効果があります。また、子どもたちの理解度を判断したり、話すペースを調整したり、内容を繰り返したりするためにも大切な時間です。適切な間をとることで、言葉が子どもたちの心に印象深く残るため、上手に活用してほしい技術です。

よく実践される方法ですが、時計の模型を使って「長い針がここに来たら、こうします」と視覚的に示すなど、話す際の補助的な教具を導入することも大切ですね。

■ 学年始めに押さえたい「聞く姿勢」の育て方 「話を聞く姿勢」を育てることは、学年始めに取り組むべき最重要課題の一つです。「これから先生が話しますよ」という合図を子どもたちに理解させる。そして先生自身も、声の大きさや表情、話す速さ、間の取り方などに気を配り、子どもたちが「理解できる話し方」を心がける。まずは、この基本となる部分をしっかりと押さえていくのがよいのではないでしょうか。

2026年4月2日木曜日

話を聞く姿勢をつくりましょう。


4月になりました。新しい気持ちと期待でいっぱいなのは、子ども達だけではないでしょう。先生たちにとっても、子ども達以上に緊張感と期待感に満ちた時期だと思います。

4月の学校のスケジュールによっても変わってくると思いますが、僕の経験上、個人面談や家庭訪問が一区切りになります。もちろん、どの学校でも予定されているとは限りませんが、その場合でも、5月の連休までが一つの区切りとなるでしょう。

スタートの時期に当たる4月。必ずやらなければならないのは、「話を聞く姿勢」を作ることです。先生が前に立ち、動きを止めたら、全員が話を聞く意思を見せることができるようになることが大切です。

どんなに素敵な話をしても、どんなに大切なことを伝えようとしても、子ども達の側に「話を聞く」という意思がなければ伝わりません。子ども達に話を聞くことの大切さを伝えることも必要ですが、まずは、先生が教室の前に立ち、子どもたち全員が先生の方を向いて、話を聞く態勢をとれるようにすることが何より重要です。

もちろん、そうするためには、しなければならないことがあるでしょう。 まず、話し始めるタイミングをはっきりと分かるようにすることです。先生が黒板の前に立ち、動きを止める。そうした行動で、先生が何かを話す時だということを教えます。また、話をするときは、先生自身が子ども達をしっかりと見ること。子どもたち全員が話を聞くことができると判断するまで、話し始めないことも伝えておきましょう。

初めの頃は、定位置以外では話さないようにする工夫も有効です。特に、板書をしながら話をするのは避けましょう。板書しているときは子ども達に背を向けていますから、その状態で話をしてしまうと、全員が話を聞いているかどうか確認できません。

声の大きさも大切です。子どもたち全員が教室内にいるとき、先生の声がどう聞こえているのかを確認しましょう。声質によって、声の響きや通り方に差が出ます。一番後ろの子どもにまで、しっかりと声を届けることは絶対条件です。しかし、大きすぎる声もよくありません。大きい声には限界がありますし、言葉がきつく感じられてしまうこともあるからです。

話す「速さ」も、わかりやすい話し方の重要なテクニックです。小学生の場合、低学年の聞き取る力はまだかなり低いと考えておいてよいと思います。子ども達がしっかり聞き取れる速さで話をしなければなりません。**一方で、高学年に対して全く同じ話し方をするわけにはいきません。**それぞれの学年にとって、適切な速さはどれくらいなのかを理解する必要があります。

こうやって文章にすると簡単なのですが、時間が少ない時、あわてているとき、子ども達が落ち着かない様子の時などに、話し方に気を付けるのはなかなか難しいものです。

もし、これを初任の先生や若手の先生が読んでくれていればいいなと思っています。 続きがまだありますので、また明日書いてみたいと思います。

読んでくださっている方々、ありがとうございます。 もしよければ、どんな方が読んでくださっているのか、コメント欄で教えていただけると幸いです。


2026年3月29日日曜日

4月が始まります。スタートする前に気持ちを整えて


4月って、特別な月ですよね。他の仕事をしたことがないので、どの仕事でもそうなのかもしれませんが。先生をやっていると、4月はそれまでのことをいったん忘れて、新しい1年を迎える切り替えになる月です。

去年1年がどうだったかということを考えるのも大切ですが、新しい1年をどう迎えるかを考えるのはワクワク、ドキドキするものです。転勤をした年でなければ、少なからず子ども達の様子は分かるのですが、新しいメンバーで始める新しいクラスというのを想像すると、やはり緊張感が漲ってきます。

この時期にすべきことは何でしょう。

まずは、自分のクラスの子どもの名前を覚えることです。名簿を何回か見て、名字だけでよいので覚える。これが基本だと思います。初日から名簿を見ずに名前を呼んであげることができると、子どもとの距離がぐっと近くなりますね。そうはいっても、急に35人の名前を覚えることは難しいと思います。僕は、よく上履きに書かれている名前をさりげなく見て、声をかけていました。何回も名前を呼んでいるうちに、しっかり頭に入ってきます。

それから、ともかく笑顔でいることを心掛けるとよいと思います。前にも書いていますが、基本が笑顔であれば、ちょっと困った顔や曇った顔をするだけでも、子ども達は反応してくれます。常に困った顔や厳しい表情を見せていると、先生の表情に対して反応してくれなくなってしまいます。子ども達は優しい表情を見せてくれる先生が好きですし、そういう先生には積極的に話しかけてくれるものです。

4月のスタートがうまくいくことは、何よりも大切なことです。先生達も、まず自分が理想としているクラスをイメージしてほしいと思います。こんな風な授業がしたいとか、こんな雰囲気のクラスにしたいとか。ともかく良いイメージを頭の中に思い浮かべることが大切です。

そして、そういうイメージのクラスにするという気持ちを持つこと。子ども達は、先生の最初の言葉を待っているはずです。自信をもって、子ども達に向き合ってほしいと思います。



2026年3月28日土曜日

対話的学習とデジタル化の前に。低学年で本当に大切にすべき「基礎」とは

小学校の6年間は、子どもたちの心身が最も著しく成長する期間です。だからこそ、この変化の大きい期間を「同じ小学校だから」と一括りにし、同じような学習方法で進めることが果たして適当なのか、疑問に感じることがあります。

理想的な「対話的な学習」の条件 今、教育現場では「対話的な学習」が重視されています。子どもたち同士が話し合い、考えを深めていくこと自体に異論はありません。現在ではタブレット端末が普及し、インターネットや生成AIを活用して論拠を明確にし、異なる意見を持つ他者と対話を通して考えを広げていくことができます。これは間違いなく、理想的な学習の進め方の一つです。

しかし、問題は「どの時期からその学習形態を取り入れるか」です。 質の高い対話には、基盤となる知識や手段の活用能力が不可欠です。中学生や、小学校の高学年であれば、こうした学習も十分に成立するでしょう。しかし、学校生活の大半を占める学習時間において、最初の3年間は「一番基礎になる部分」を構築する時期です。3年生くらいまでは、高度な対話的学習に時間を割くよりも、もっと基本的な活動に重点を置くべきだと私は考えます。


低学年に必要なのは「鉛筆とノート」による脳への刺激
文科省は、発達段階に応じた工夫を前提に「1年生からの対話的な学習の導入」を大切と考えており、学校現場もこれまでそれに素直に従ってきました。 しかし、低学年に本当に必要なのは、何よりも基礎の徹底です。

鉛筆を持ち、ノートに書く。年齢が低い子どもほど、この行為は高い学習効果をもたらします。指先で鉛筆を動かすことが脳への強い刺激につながることは、研究でも示されています。黒板の文字を読み取り、自分の手を動かして書き写す。一見単純に思えるこの「身体性を伴う学び」こそ、大切にしなければなりません。

デジタルを否定するのではなく、順序の問題 私は決してデジタル化を否定しているわけではありません。これからの時代、デジタル機器の活用は必須です。 しかし「初めからデジタルありき」ではなく、子どもたちの能力を真に高めるためには、まず基礎をしっかりと固める順序が重要です。無理に理想論を押し付けるのではなく、発達の段階ごとに何が重要なのかを大人がしっかりと見極めて示していかないと、教育の向かう先が誤った方向に進んでしまう気がしてなりません。

2026年3月26日木曜日

漢字ドリルって必要なんですか。

漢字ドリルって、比較的よく使われるものだと思います。特に、宿題を出す際に利用しませんか。今は、アプリの方が多くなっているかもしれませんが。

いつごろからか、漢字ドリルを集めると、間違っている漢字の書き取りを先生が修正し、修正があるページについては付箋を貼るというのが当たり前のようになりました。たぶん、僕が担任をしていた頃には、なかったやり方です。

保護者が見るとひとり分ですから、大した労力に見えないと思います。しかし、先生の側では、1人2分かかったとすると、30人見ると1時間かかるということになります。これを毎日のようにやっていると、毎日1時間は漢字ドリルの処理時間ということになります。漢字ドリルの処理だけでいいのでしたら、まあ、それも仕方ないことだと思います。また、処理速度を上げて、1人1分と決めてやっていればよいのですが、実際の現場がそうなっているのか心配になります。

漢字ドリルの使い方として、このように手間をかけることが有意義なのか、実際に検証している人はいるのでしょうか。漢字を覚えるためにただ反復練習をすることは、あまり有益ではないと思います。それよりも、小テストを実施することの方が「テスト効果(Testing Effect)」があるという研究もあるようです。僕自身、担任をしていたときには、なるべく頻繁に小テストを実施するようにしていました。また、どのような用紙を使うのが効果的なのかも考えていました。

今は、漢字ドリルではなくアプリを利用して漢字を覚えるということも多くなっていると思います。東大の研究で、紙と鉛筆を使う方が、学習の始めの段階では有効だという成果が出ているそうです。ただ、他の研究では、アプリを使う方が子どもの学習意欲が持続し、よい結果を生み出しているというものもあるようです。

そう考えると、学習の始めの段階では2、3回紙と鉛筆で書いて覚え、たとえば1週間の間に覚えるべき10個の漢字があるなら、それを毎日アプリを使って2、3回練習し、週末にアプリを使って小テストを行うことで、効率よく学習を進めることができるのではないでしょうか。

僕は今それを試す立場にはいないので、ぜひ、読んでくれている先生がいれば、試してほしいなと思います。

統計処理も簡単にできる時代です。様々な試みをすることが大切だと思います。みんながやっているからといって、まねをする必要はありません。自分が有効だと思うことをやっていきましょう。

2026年3月22日日曜日

学校の不思議。体育着や赤白帽がいりますか。


体育の時間になると、どの学年でも着替えをします。特に1年生などは、ものすごく時間がかかりますよね。ここ10年ほどの間に、更衣室がない学校では、教室の中央にアコーディオンカーテンを設置し、男女に分かれて簡易更衣室を作るようになりました。2000年以降に建った比較的新しい学校には更衣室があったりするのですが、そこでのトラブルが多いこともあり、教室を半分に仕切る方法が広がったのでしょう。

体育の時間に「体育着(体操着)」に着替えるのは、大人からすると当然のことだという感覚があります。「体育着を忘れたら見学」と言われた経験が、皆さんにもあるのではないでしょうか。

しかし、みんなが同じような体育着(学校によっては校章をプリントした指定服)を着るというのは、日本独自の学校文化のようです。(転校生が前の学校の体育着を着ているのを見て、そう実感することもあります)。考えてみると、必ずしも体育着である必要性はないんです。別に、運動ができる格好であればよいだけの話です。大体の子どもは普段から動きやすい服装で登校していますから、そのまま体育をやればよいと思うことが多くありました。

「衛生面で問題がある」と指摘する先生たちも少なくありません。しかし、休み時間に外で走り回って汗びっしょりになって教室に帰ってきても、着替えるわけではないのです。家庭にいても、外で遊んで汗をかいたからといって、いちいち着替えさせるご家庭も少ないのではないでしょうか。

体育着は戦前からあったようです。女子に評判の悪かったブルマは1960年代あたりから普及し、現在のハーフパンツは2000年ごろから定着しました。しかし、本当に「全員お揃いの着替え」が必要なのでしょうか。

それから、赤白帽です。これは1959年ごろに登場したものらしいです。チーム分けで鉢巻を結ぶ手間を省き、日射病対策にもなるということで普及したそうです。まあ、近年の猛暑の前では何の役にも立たない「時代の遺物」のような気がしてなりません。

現在では、チーム分けに赤白帽を使うことも減っていると思います。ビブスが普及し、学校にはすぐに着られるビブスが何セットも用意されています。本当に熱中症対策を考えるなら、より意味のある帽子を使うべきです。今は熱中症計が普及し、危険な暑さの時は外での活動自体が禁止されます。それに、普段から「必ず帽子をかぶって外に出ましょう」と徹底されているわけでもないと思います。

なぜ赤白帽や体育着が必要なのか、校内でしっかりと議論されているのか疑問です。「これまで使ってきたから」という理由だけで使われているような気がしてなりません。また、その理由が「他校も使っているから」「それが普通だから」ということであってはならないと思うのです。

ちなみに、体育着も赤白帽も、他の先進諸国では使われていません。これらはまさに、日本独自の学校文化なのです。

2026年3月5日木曜日

すべての学年を担任できるのが「良い先生」なのですか。

すべての学年を担任できるのが「良い先生」なのか?

担任を担うことが小学校の先生の基本であるというのは、チーム担任制だろうが教科担任制であろうが、あまり変わりはないと考えています。担任として学級の基盤を作り、子どもたちが学習に集中できる基礎を作っていくことは、やはりとても大事なことです。

私自身、教員時代は1年生から6年生まで、どの学年も複数回担任を経験してきました。自分が現場にいた頃は、「すべての学年を担任できるのがよい教員だ」と信じていました。

ですが、校長として学校全体を俯瞰するようになった時、その考えは少し違うのではないかと思うようになりました。1年生と6年生とでは、担任に求められるスキルや視点が「全く」異なっているからです。

1年生と高学年、求められる役割の大きな違い

1年生の担任として最も気を付けるべきことは、子どもたちの日々の細かな変化に気づくことです。1年生は、体調や精神的な変化があっても、それを十分に言葉で伝えることができません。心のありようが身体的な変調として表れることもよくあります。

また、視野が狭かったり、聴力がまだ十分に発達していなかったりするため、早口で話をしても伝わらないことがあります。保育園や幼稚園からの良い習慣を引き継ぎつつ、学校で「初めて」身につけるべき習慣を教えるなど、低学年特有の発達段階を深く理解した指導が求められます。

一方、高学年になると、子ども達は身体的にも精神的にも大きな変化の時期を迎えます。思春期の入り口に立つ子もいれば、まだそうでない子もおり、成長の個人差が非常に大きくなります。

大人に対して反発心が芽生えたり、大人のウソを見抜けるようになったりする、とてもセンシティブで不安定になりやすい時期です。コミュニケーション能力の差も顕著になり、一人ひとりに合わせたより複雑な対応が必要になってきます。

これからの時代に合った「担任の在り方」とは

運動会などを見ていると実感しますが、小学校の6年間という期間は、子どもの成長にとってあまりにも長い時間です。

だからこそ、低学年を担任する先生と、高学年を担任する先生をある程度「固定化」する方が理にかなっているのではないでしょうか。「1年から3年まで」「4年から6年まで」と担当範囲が決まっていれば、教員はその年代の専門性をより深く磨くことができ、業務も効率的に進めることができます。

以前の記事でも触れたかもしれませんが、アメリカやイギリスでは学年を固定し、その学年を専門に担任する方式が一般的です。(逆に北欧などでは、同じ担任が6年間持ち上がる方式が多いようですが、これも一つの専門性の形と言えます)。

「どの学年でも無理なく持てなければならない」というこれまでの常識は、教員の働き方が問われる今の時代には、少し無理が生じているような気がします。

新年度を前にして、これからの時代に合った「担任の在り方」について、今一度考えてみてはいかがでしょうか。

2026年2月5日木曜日

卒業文集書かなきゃだめですか。

 卒業文集って、年々大変な作業になってきたような気がします。大変がたくさんありすぎます。
 まず、書かせることが大変です。これは、学校によって異なってきます。学校間格差って、実際にあります。全体的に学力が高い学校では、書かせることにそれほど問題はないのです。でも、書かせるのが大変な子どもが何人もいろと、時間も手間もかかってしまいます。一文ずつ、一対一で聞き取りながら、先生が子どもの行った言葉を書き留め、進めたこともあります。そして、先生がまとめて、それを書き写させるという作業になります。パソコンを使わせて書かせたこともあります。その方が、手書きで作るより楽なのは間違えありません。手書きの場合、鉛筆ではなくペンでの清書になります。間違えると、修正テープで修正します。一文書いた後に、気がつけばよいのですが、下記進めてからの修正は、修正テープでは間に合わず、原稿を切ったり、はったりしながらの作業になります。
 書き終わってから、家に持ち帰り、原稿を家庭で見てもらいます。保護者が了解できる内容化をチェックしてもらうわけです。この部分は、書いてほしくないということを見てもらうわけです。
 その次に、他の担任や副校長、校長にも読んでもらい、不適切な表現がないか、差別的な表現がないかをチェックしてもらいます。ここまでの作業を1カ月くらいかけて行っています。
 働き方改革だから、やめようというよりは、作業が煩雑になり、それでも、書き終わってから問題になるようなことが出るようになってしまったことが大きな理由だと思います。不適切な表現が問題視され、回収などの例も出てきました。
 一番問題になりやすいのは、クラスのページかもしれません。クラスの○○ランキングなどがよくありますが、その中に問題になることが隠されていたりするわけです。ですので、クラスのページをなくすということもあるかもしれません。子ども達には悪意がなくても、大人が見た時、問題だということも多くあるわけです。
 そして、一人一人かかる時間に差があることも問題なのでしょう。早く終わる子は、さっさと仕上げてしまいます。その子たちがクラスのページを作っていることが多いのですが、そのことも、問題になると思います。

 今や、卒業アルバムも問題になっていると思います。値段も高いです。アルバムも意外と編集に時間がかかります。全員が同じような枚数で乗せられているのかをチェックしたりするからです。名簿を片手に、誰が何枚写っているとチェックするんです。これも、クレームが付くポイントです。
 そういう時間の使い方をするより、卒業までの時間を思い出に残るものにしようという意図が、アルバムや文集づくりをやめる最大の理由だと思います。
 卒業アルバム、文集、作らなきゃダメですか。

2026年2月4日水曜日

読書は、学校だからできること。本を好きになれますか。

  

 今、子ども達はテレビを見ないと言われています。子ども達だけでなく、若い人たちも同じようにテレビよりもYouTubeやInstagramなどを見る方が多くなっているそうです。たしかに、自分が好きなものや興味のあることだけを見ることができるという点では、マスメディアであるテレビよりも便利で、使いやすいメディアだと言えるでしょう。

 映像系のメディアはこの50年余りでものすごく進化しました。今では、誰でも、情報を作り出し、送り出すことさえできます。


 こうなってくると、映像メディアがあれば、文字情報はいらなくなるのでしょうか。そうはならないと思います。文字情報は、言語だけで構成されます。映像メディアが具体的で、視覚的なのに対して、言語情報は、抽象性が高い情報です。ですので、短い文章での表現で、多様な情報を送り出すことができます。デジタルであろうと、アナログであろうと関係なく、言語情報の優位性はあると思います。AIの時代になっても、言語的な理解ができなければ、AIを生かすことはできないでしょう。今のプロンプトは基本的に言語ですから。

 学校教育は、この点に関して、とても高い可能性を秘めていると思います。学習自体がそうですが、それ以外に読書があるからです。

 学校生活の中での娯楽は、休み時間だけではありません。学校図書館で過ごす時間は、娯楽になりうるのです。子ども達の全員がそう感じるわけではありませんが、ある一定数は、学校図書館での活動を楽しみにしています。それは、物語を読むことの面白さを知っている子どもがいるということです。

 文字を読むことで、様々な世界を体験できる読書は、本来とても楽しいものなのだと思います。家庭の中では、YouTubeやInstagram、様
々なゲーム、アニメーションなど、魅力的な媒体が子ども達を取り囲んでいます。

 しかし、学校には、それらの媒体が入り込んでいません。学校の中にいる間は、読書は娯楽性のある活動になれるのです。

 読書をする習慣のない子どもも多くなっています。それは、読書体験を楽しむことができていないからです。学校にいる間に、読書は楽しいものだと体験させることができれば、それは、一つの強みになると思います。強制ではなく、自主的にそうできる機会を作っていくことが大切だと思います。特に、低学年のうちに、よい読書体験をさせていきたいものです。

 そのためには、たくさんの本が、子ども達の周りにあることが大切だと思います。

2026年2月1日日曜日

小学校1年生の基礎学力をしっかり身につけさせたい

小学生の基礎学力低下が話題になりますが、やはり鍵を握るのは低学年での基礎学力ではないでしょうか。

小学校1年生の段階で、ぜひ身につけてほしいことが3つあります。

1つ目は、文字の習得です。 平仮名とカタカナを読み書きできること。そして、教科書程度の文章をしっかり音読できること。 これはすべての学習のベースになります。ここができなければ、他の教科でも前に進むことはできません。

2つ目は、数の感覚です。 数と具体物(おはじきやリンゴなど)が頭の中で結びついていることが大切です。 中でも意外と重要なのが、**「10の構成(いくつといくつ)」**です。 「1と9」「3と7」といった10の構成が瞬時に出てくるかどうかで、その後の計算力に大きな差が出ます。私は、これは九九を覚える以上に大切なことだと感じています(九九は忘れても足せば答えが出ますが、10の構成は感覚的なものだからです)。


3つ目は、学習習慣です。
特に「先生の話を聞くことができる」こと。これはどんな学習でも必須の力です。もちろん、これには私たち教師側も、子どもが話を聞きたくなる環境づくりに努める責任があります。 また、「45分間座っていられること」や、鉛筆を正しく持って「手先を自由に動かせること」も大切な要素です。

どんなに新しい学習法を取り入れても、この基礎部分ができていなくては成果は上がりません。 AIを活用する時代になっても、AIへの指示を言語化したり、回答を読み解いたりするための「言葉の基礎」は絶対に必要だからです。

今は幼児教育が進み、入学前から読み書きができる子も多いですが、小学校に入ってから改めてしっかりと「学びなおす」姿勢が大切だと思います。

2026年1月30日金曜日

授業の余剰時間を減らすのはいいことですよね

  授業時数が多いことが指摘されています。

 今、小学校4年生から6年生の授業時数は、1015時間のはずです。余剰時間は、この1015時間以外の時間を指します。例えば、学校行事に使った時間は、基本的に1015時間には含まれません。遠足であったり、宿泊体験学習であったり、学校によっては、運動会だって、学校行事で時数を計上しています。そうすると、1015時間以上の時間が必要になってきます。結果的に1100時間くらいまで授業時数が膨らんでいくことになります。

 以前は、非常変災への対応が必
要だと言われていました。僕などは、それは必要ないと言っていたのですが、多くの校長が、その声に耳を貸してくれないという状況がありました。文科省は、かなり前に、授業時間を1015時間確保する計
画があれば、非常変災などで計画が実施できなくてもやむ得ないということを言っていたのです。

 ようやくそのことが広くいきわたったのはコロナ禍で、学校の休校が実施され、授業時数が不足していてもやむ得ないという事態が起きてからです。

 1015時間を35週で割ると29時間になります。29時間ということは、一週間に6時間授業を4日間やることになります。さらに、学校行事などの時数が加わってきますから、実質、毎日6時間授業をやることになってしまうわけです。それだけではありません。授業参観を実施したり、懇談会を開いたりすれば、6時間目まで授業することはできませんし、個人面談なども行うわけですから、授業を6校時までやれる日ばかりではないのです。それでも、先ほど触れたように、非常変災を含んで計画を立てろという校長がいたんですね。

 授業時数を減らしていくことは必要だと思いますが、一つだけ心配なことがあります。授業時数ぎりぎりの中でやっていくと、授業時数のマネジメントがとても重要になります。特に、小学校は、学級担任制ですから、いい加減になりやすいのです。その点を踏まえて、みんなで気を付けていかなければならないということだけ付け加えておきます。


2026年1月28日水曜日

AIを使った学習は変わってきますよね

  AIを自由に使えるようになった時、確実に中学年以上の学習の在り
方が変わることは、間違えないでしょう。読んでいないけど、文科省を初め、ICTにかかわってきた先生たちがいろいろと研究を進めていることと思います。

 AIを学習に生かすためには、やはり疑問を持つことが大切だと思います。教科書などの文章をそのまま覚えることに意味はないでしょうあし、素直に納得するだけであれば、AIの活躍する場面はないということになります。

 5年生の社会科の工業に関する単元で考えてみましょう。消費者のニーズに合わせて、いかに高品質なものを、効率よく、安全に作るかを子ども達は資料を見ながら考えることになると思います。子の単元の中で、自動化と人の手: ロボット(溶接・塗装など)と、人の手(最終チェック・細かい作業)の役割分担をどのようにしているのかが、この時間の課題になっているとします。具体的には、 ロボット(機械)と人間は、どのように仕事を分担しているのだろうかというような課題が出されると思います。今までであれば、全体でビデオなどの資料を見て、そこから分かったことをまとめる形になり、危険な作業や力仕事はロボット、細かい作業や最終確認は人間、という役割分担を理解することになるのだと思います。

 しかし、今もすでにそうかもしれませんが、各自が必要なビデオを選び、自分が考えた疑問に対しての回答をまとめることになるのでしょう。そうなってくると従来のように、子どもが意見を出したり、子供の意見を全体で共有したりする方法は、とりにくくなるかもしません。また、それ以上に、子ども達の学習評価をどうすればよいか考えなくてはならないでしょう。どのような疑問を持つことができたか。AIに対して、どのようなプロンプトを投げかけることができるのか、どのようなプレゼン形式が分かりやすくなるのか、これらのことは、事前に先生が考えておくはできないと思います。そして、従来のようなディベート型の授業も難しいかもしれません。

 1時間で授業を考えるよりも、数時間かけて、自分の疑問を解決し、自分なりのプレゼンをしてくことが求められるようになるのかな。

2026年1月24日土曜日

AIに聞けば、授業の組み立てを教えてくれますか。

 


3年生の算数の中に、三角形の単元があります。これを例に考えましょう。

 従来の授業では、ものさしや色紙などを利用して、実物を生かして、学習を進めてきました。この学習の中で、コンパスの利用などもしていったと思います。


 しかし、ipadを利用するようになり、授業自体が変わってきています。ipadを利用した場合、それぞれがどのような作業をしたり、考えたりしたことを簡単に共有することができるようになっています。また、教材を簡単に配布できる点も、先生にとっては、よいと思います。

 AIは、これまで通りの授業の展開も、ipadを利用した場合の授業の展開も考えてくれます。また、どのような資料を用意しておけばよいかも、教えてくれます。それぞれの場面や考え方に応じて、利用法を紹介してくれるのがとても便利だと思います。


 ともかく小学校の先生は、複数教科の授業をしなくてはなりません。それを考えると、AIをサポートに使いながら、授業の準備をすればよいと思います。また、ipadを使った場合や使わなかった場合のメリット、デメリットもはっきりさせることができるのもよいと思います。

2026年1月22日木曜日

AI試してみてもいいですか。社会科授業編

 AIの活用法ですが、プリントやテストを作るだけでなく、授業をするためにも、参考資料として活用することができると思います。右の資料は、天下統一の単元の中で、織田信長に関してのエピソードです。

 授業の中での発問や資料の提示など、授業に必要な事柄を事前にAIにまとめてもらうと、授業をスムーズに進めることができると思います。また、授業の中で、子ども達に人物のエピーソー
ドを話す準備もしてくれます。AIは、教科書に書かれていることを参照して、回答を作ってくれるので、先生が教科書を確認していなくても、問題はないと思います。

 それから、授業中でipadなどを活用する方法やタイミングなどについても回答してくれます。この授業の中では、長篠の戦を描いた
合戦屏風をどう使えばよいのかをAIが教えてくれます。ipadを使うのが苦手という先生にとっては、とても参考にすることができると思います。まあ、指導書にも書かれていることだとは思いますし、QRコードで、簡単に呼び出せるようになっていると思いますが。

 指導書も高いので、全クラス分あるとは限りませんから、そういう意味でも、AIの活用方法として考えてもよいのではないかと思います。

 こうやって授業の組み立てなどで、参考にすることができるとなると、授業の進め方や表現の仕方が一層大事になるような気がします。



2026年1月21日水曜日

AI試してみてもいいですか。算数小テスト編

 


 前回は漢字テストを作ることができるかを検証しました。

 今回は、算数のテストです。テストと言っても、習熟度を見るためのものです。授業時間の終わり5分でできる内容のものです。

 プロンプトは、「時間ごとに、3問ずつの問題を印刷することを前提に作ってほしい。」です。 結果は、右のような形になりました。padなどを使っている場合には、印刷する手間が省けるので、違った形がよいと思いますが、子ども達の学習状況の記録を簡単にチェックするためには、プリントしたものの方が分かりやすいかもしれません。その辺は、やり方と考え方だと思います。

 その場合には、下の図のような形の藻を利用することができます。これは、単元全体を確認するためのものです。選択で答えるパターンですので、子どもの理解度を測定するという点では、今一つだと感じる人もいると思います。

 この手のものなら、市販のドリルを購入すればよいということになるかもしれません。
 しかし、市販のドリルは、かなり問題数が多く、また、最後まで必ずやることを前提にしています。なかなか時間が取れないと思っている場合には、問題数を限定することができ、採点もしやすい自分流のプリント、もしくは、pad上の問題の方がより効果が上がると思います。

 AIを利用すれば、短時間で処理できるものを作ることができます。ドリルを先生が採点している状況よりは、効率的で、なおかつ習熟の度合いを見ながら、授業自体の方向性をコントロールできるはずです。算数の場合、習熟度で進めているかもしれません。その場合は、特に、そのグループの程度にあった問題を作ってもらうことができると思います。

 AIの活用は、AIに対しての理解とか、習熟ではないと思います。まずは、アイディアがあるかどうかではないでしょうか。AI初心者が偉そうに言うことはできませんが…。

2026年1月20日火曜日

AIを試してみてもいいですか。漢字テスト編。

  僕自身、AI初心者なので、もし、同じ初心者の人が読んでくれれば、参考になるかも。

 ともかく、おすすめは、いろいろと試すことだと思います。そこで、今回は、漢字テストを作ろうと考えました。プロンプト(AIに指示を出すこと)は、「4年生の光村の教科書の単元順に、新出漢字の一覧を作ってほしい。」にしました。使っているAIは、Geminiです。そうすると、単元ごとに一覧表を作ってくれました。そして、次のプロンプトで「5問ずつの漢字テストを作ってほしい」と書けば、右の図のような漢字テストが出来上がってきます。

 それをワードにコピーして使えば、ちょっと雑な感じもありますが、取り合えず漢字テストが出来上がります。もちろん、この漢字テストにケイ線などを入れたものにすれば、十分自作の漢字テストの完成になります。ケイ線は、一度作ってしまえば、次回からは、既にできている問題を張り込むだけで済むはずです。
 これができれば、算数の計算系の小テストづくりも簡単にできると思います。資料を一地確認する必要もないでしょうし、ともかく、作る手間がなくなることは大きな戦力になるのではないでしょうか。
 テストの前日、プリントを配ることもできますし、家庭配布用のものは、学校で使っている連絡用のアプリでも、配信できると思います。今どのような学習をしているかを家庭に知らせる一端にもなるのではないでしょうか。
 初心者の僕でも、簡単に作れましたので、ぜひ、やっていない先生は試してみればよいと思います。また、保護者の方であれば、同じように家庭学習用のプリントにすることもできます
。漢字は、ある程度覚える方法が必要だと思います。少ない問題数でテストをするのが効果的な学習になりますので、保護者の方も、ぜひやってみてはいかがでしょう。





2026年1月19日月曜日

先生、AIでできることを、探してね

 


 AIが話題になっているけど、学校というフィールドでもAIが活躍しそうですね。前回は、指導案を試しに作ってみましたが、指導案だけでなく、評価用のテストなども、簡単に作ってくれます。

 学年・教科・単元を指定して、さらに、評価項目別に問題を作るように指示するだけで、あっという間に評価用のテストを作成してくれました。あとは、レイアウトするだけで、十分使うことができるテストを仕上げてくれます。これならば、実際に市販のテストを購入するよりも手軽に評価用のテストを用意することができると思います。また、このテストを中心とした評価用の資料も時間をかけずに制作することができると思います。まだ、そちらは試していませんが、可能だと思います。僕は、今、Google Geminiを使っているので、基本的には、すべてスプレッドシートにデータが記入されますが、スプレッドシートよりExcelがよいという場合には、エクスポートして、利用すれば済むことなので、問題はないと思います。


 AIに関しては、使い込んでいるわけではないので、何とも言えませんが、ともかくすごい戦力になると思います。

 学習評価に関して、AIは、ものすごく力を発揮してくれると思います。テストで評価するのではなく、日々の教育活動の中で、気づいたことをメモしておくだけで、整理の仕方、有効な使い方をAIが一緒に検討してくれるようになると思います。また、資料を整理するのも、AIが得意とするところです。もちろん、まとめのテストだけでなく、小まめに学習の成果をチェックするなどの活用もできると思います。任せても大丈夫な相棒ができたと思って、活用し、より広い範囲でかつすることができるのを早くチェックすべきです。

2026年1月2日金曜日

元教員ですが、逆上がりできなくちゃだめですか

 


 小学校というと、かけ算九九と逆上がりってイメージもたれていませんか。

 逆上がりって、意外とできないんですよね。できない原因は逆さ感覚が経験的に少ないからだとか、体を引き付ける力がついてないからだとか言われます。踏切の位置が間違っているなども原因なんでしょうね。でも、逆上がりってできなくちゃダメなんでしょうか。手にまめができるほど練習する必要があるんでしょうか。そもそも、器械運動を小学校で学習することに意味があるのか分かりません。確かに、教える方としては、器械運動って、教えやすいんです。定型的な指導法で、ある程度成果が出ますし、子ども達も学習目標を明確にしやすいので、器械運動の学習が好きという子どもも多いと思います。

 それにしても、なぜ器械運動を小学生にやらせるのかが分かりません。昨日も書きましたが、基本的に体育の目標は、体を動かすことの楽しさを経験したり、スポーツの楽しさを知り、生涯体育に結べつけることにあると思うんです。それだけではないんです。水泳もそうですが、器械運動もリスクが高すぎると思います。骨折やねん挫などの怪我が多いのは器械運動の学習の時だと思います。それから、補助も今は難しい気がします。ちょっと殻を支えてあげるだけでできるようになる場面も、今は、手を出すことが躊躇われるのではないでしょうか。子どもの体に触れないのは今としては、当然のことでしょうし、先生の保身としても必要なのかもしれません。

 ボール系の運動は、比較的生涯体育につながっていくものだと思いますし、チームやルールということも、体育の学習にとってはよいのだと思います。

 ダンスも今の流行ですから、子ども達は好きだと思います。ただ、ダンスを教えることができる先生は少ないでしょうね。

 でも、何をやることが、生涯にわたっての健康につながるかという視点と、学校はリスク回避したいという視点を文科省にも持ってもらいたいと思います。

2026年1月1日木曜日

元教員ですが、疑問です。水泳やらなくちゃだめですか。


  年末だから、巨大なとび箱に挑戦する番組をやっていました。ああいうのを見ると、子どもって、ひたすら高いとび箱を飛びたがるんですよね。以前は、小学校にもロイター板がありましたから、それも使いたがる子がいました。

 小学校の体育では、今では、ロイター板など使ってはいないと思いますが、基本的には、とび箱は空中での姿勢をきれいに保つことが大切だったと思います。まあ、それ以前に器械運動など、小学校で教えるべきなのでしょうか。

 一番大切なのは、運動の楽しさを感じさせることではないでしょうか。

 そして、友達と協力して活動する楽しさを感じることも大切だと思います。

 もちろん、保健学習の内容も大切ですが、体育の一部ではなく、別枠でもよいと思います。性教育や健康教育を教える時間を別枠で撮るべきではないでしょうか。

 そう考えると、今の体育の内容って、どうなのかなって考えてしまいます。まず、水泳なんてやっている国はないですよ。きっと。プールを作って、利用している時間は、一人当たり10時間程度です。水泳のためにかかっているお金って膨大だと思います。1回7万くらいかかるはずなんです。浄水用の装置もあるので、夏の間7万の水だけで済むように思いませんか。全然違います。

 まず、6年生が入ります。その後、5年生が入ります。水深はかわらないので、お金はかかりません。しかし、次に4年生が入ります。ここで、水深を下げます。3年生が続けて入ります。ここは水深を変えません。次に、2年生や1年生が入ると、水深は50cmくらいまで下がります。次に高学年が入るとき、また、1mまで戻します。これを何回も繰り返しますから、高学年が入るたびに3万5千円かかります。ローテーションの組み方や学級数によっても変わりますが、どう考えても30万以上のお金がかかっています。もちろん、プールを使い始める前には、清掃も必要です。外部委託する学校も増えていますから、その経費も必要です。また、施設管理としてプールの塗り替えや外に見えないように目隠しなども考えると、膨大な費用が掛かることが分かります。ちなみに、プール全体を防水塗装するだけで、300万以上かかると思います。今は、塗装ではなくコーティングしていると思います。こちらは500万くらい費用がかかるんです。

 


さらに、水泳指導でのリスクもあります。だいたい、先生たちは水泳指導のプロではありませんし、子ども達の数に対して、先生の数が少ないのは言うまでもありません。学校の水泳学習で泳げるようになることは難しいと思います。

 それに、水泳については、少なくとも、都市部では、スイミングスクールが普及し、水泳をする機会が多くあるので、学校は水泳学習から撤退してもよいのではないかと思います。どうですか?

 

 

臨任や非常勤で勤めてくれる人がいなくなったのは

臨任と非常勤の大きな違いと、深刻化する人材不足の現状 学校現場を支える「臨任(臨時的任用教職員)」と「非常勤講師」には、働き方や役割に大きな違いがあります。 臨任(臨時的任用教職員)とは? まず「臨任」ですが、基本的には正規の教職員と同じように扱われます。臨任が必要になるケース...