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2026年3月7日土曜日

「勝ち組」にならなければダメですか。

 

ずっと気になっている言葉があります。それは「勝ち組」「負け組」という言葉です。 1990年代後半、いわゆるバブル崩壊のころから使われ始めたと記憶していますが、日本社会が「一億総中流」という幻想から目覚めた時期と重なるのかもしれません。

「自分の子どもを、必ず勝ち組にしなければならない」 「それができなければ、親としての失敗だ」いつしか親たちがそう考えるようになり、教育に対する捉え方は大きく転換しました。かつて信じられていた「終身雇用」が崩壊し、就職すらままならない「就職氷河期」の到来が、親の不安心理を極限まで高めたと言えます。その結果、教育投資の余力がある都市部の中間層以上の家庭を中心に、子どもを確実に「勝ち組」へ引き上げようとする意識が強まりました。

この現象は、年々過熱しています。都市部の私立中学受験の熱狂や、幼児期の早期教育などはその最たる例でしょう。ここには、親の「自分の理想通りに子育てをしたい」という思い以上に、周囲の環境やコミュニティの言動に左右されてしまう現実があります。

ここ数年「社会の分断」が盛んに議論されますが、目立たないところにある「教育に対する姿勢の違い」も、間違いなく深刻な分断の一つです。 実際、同級生の6割が中学受験の準備をする地域がある一方で、受験する子どもがほぼ皆無という学校もあります。これは「地元の公立中学校が良いから受験しない」というわけではなく、親の意識や経済力の差がそのまま表れているに過ぎません。

以前のブログでも触れましたが、中学受験には学習塾代だけで3年間で約350万円かかると言われています。さらに受験料や入学金、私立の学費も必要です。高い経済力を持つ層が集まる地域でなければ、そもそも受験が話題にすら上らないのが現実なのです。

今の社会で、何が「勝ち組」なのかは誰にも分かりません。 だからこそ、親たちは「合格」という明確な結果が出る中学受験に強く惹かれ、そこにすがるように熱心に取り組むのではないでしょうか。

2026年2月28日土曜日

私立中学の受験の2月でしたね。

 


■ 3年間で350万円。中学受験にかかる費用と親の心理 2月は、私立中学受験の月でした。最低でも3年間、子どもたちは受験のために多くの時間を使い、親は多額の費用をかけてきました。僕の感覚的なものですが、3年間に必要な塾などの費用は350万円くらいになると思います。 金額的に見ると「そんなにかかるのか」と思うかもしれませんが、「私立中学に入れば、それ以降は塾に行かずに済む。公立の中高に進んで通塾した場合と比べても、トータルでの出費はそれほど差がない」と考えるご家庭も多いようです。


■ 首都圏における進学率の実態と「親の経験」
現在、私立中学に進学する割合は、高い地域では5割近くなっています。東京都の文京区、港区、千代田区などが高く、それに続くのが世田谷区、渋谷区、目黒区などです。 東京都に次いで高いのは横浜市です。横浜からはすべての鉄道が東京に向かっているため、都内の私立中学に進学しやすいという背景があります。田園都市線沿線の青葉区や都筑区、東横線沿線の港北区や神奈川区などが高い地域になっており、いずれも3割前後の進学率になっていると思います。

これらの地域は、保護者の学歴や教育への意識が高く、経済的にもゆとりがある家庭が多いと考えられます。ただ、それだけではありません。東京都内や横浜、川崎などに住んでいる家庭は、親自身が私立中学出身である可能性が高くなっています。 そうなると、私立中学に進学することは至極当然のことであり、「自分と同じように、より良い環境で学生生活を送らせてやりたい」と考えるのだと思います。

■ 公立小学校の「無関心」とこれからの課題 これまで公立小学校は、児童の私立中学への進学に全く無関心でした。地方出身の教員からすると「わざわざ私立を受験させなくても……」と考えることも多いでしょう。 また、学校には受験の資料も何もないため、保護者も「受験の相談は塾でするもの」「学校には受験することすら伝える必要がない」と考えているのだと思います。 しかし、中学受験が子どもたちを取り巻く環境の一つだとすれば、学校としても、せめて「受験をするのかどうか」くらいはしっかり把握しておくべきではないかと思います。

これから少子化が進むなかでも、中学受験熱はさらに過熱していくと思います。親の意識と経済力による差がつきやすく、また、学力の差もつきやすい部分です。1日に学校以外で3時間、4時間と学習していれば、それだけでも単純に学力は高くなり、知識量も豊富になります。 今後は、子どもたちを取り巻く状況を理解するためにも、ある程度は学校側も受験について関心を持った方がよいと思います。

臨任や非常勤で勤めてくれる人がいなくなったのは

臨任と非常勤の大きな違いと、深刻化する人材不足の現状 学校現場を支える「臨任(臨時的任用教職員)」と「非常勤講師」には、働き方や役割に大きな違いがあります。 臨任(臨時的任用教職員)とは? まず「臨任」ですが、基本的には正規の教職員と同じように扱われます。臨任が必要になるケース...