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2026年5月14日木曜日

直接意見を聞くことも、大切だと思います。

 5月の連休が終わると、5月や6月に運動会を予定している学校は、いよいよ練習を始めますね。

運動会を実施することの意義については意見が分かれるところだと思いますが、正直なところ、やめることが難しい学校行事であることは確かです。 何年か前に、運動会に関するアンケートをとりました。その時、「従来の運動会をやめて、陸上記録会やダンス発表会のように、体育学習の一環にしたらどうだろうか」という提案を入れてみたのですが、圧倒的に「現在の形の運動会がよい」という反応でした。 これには、ちょっと驚きました。そんなに保守的な考えの保護者が多い地域ではなかったので、「運動会はいらない」という意見が多くなるのではないかと期待していたのですが、そうはなりませんでした。

たしかに、「自分たちが経験したことを子ども達にも経験してほしい」と願う傾向が強いのだと思います。これは、運動会だけでなく修学旅行などにも言えることかもしれません。

それでも、運動会を午前中開催にすることで、だいぶ先生たちの負担を軽減することができるようになりました。ただ、ここ数年のアンケートの回答などを見ると、一番午前中開催を望んでいたのは、実はお弁当を作る保護者だったということが分かります。 そうですよね。雨が降って延期になれば、用意していた材料だけが残ってしまいます。それに、当日の朝の時間が非常にタイトになり、忙しい思いをする人が出てくるのですから。「お弁当作りが無くなることが何よりよかった」という声があがるのも頷けます。

しかし、コロナ禍以前は、そうした声を拾い上げることができませんでしたし、学校側は「午前中開催の方が求められている」などと考えたこともなかったわけです。だ
からこそ、盛りだくさんのプログラムを組み、午後3時ぐらいまで運動会をやっていたのですね。

保護者の考えと学校の考え。それらをすり合わせることは意外と難しいものです。「保護者はこう考えているのだろう」という学校側の思い込みもあるのかもしれません。 今はICTの活用などで様々な意見を集めることも簡単にできる時代です。思い込みで進めるのではなく、保護者に直接意見を求めてみることは、大いにやってみる価値があると思います。

今年は、昨年よりも一段と暑さが厳しくなりそうです。運動会の練習で子ども達の体調が崩れないように配慮することも、これからの学校の重要な役割の一つになるんでしょうね。お疲れ様です。

2026年4月22日水曜日

保護者と話すのって苦手ですか

保護者対応の基本スタンス 保護者対応において、電話でのやり取りは基本的に「10分以内」と決めておくことをお勧めします。電話での対応には限界があるからです。言葉では分かり合えているように思えても、相手の細かな感情や表情が読み取れないことが多々あります。もし10分以上かかりそうだと感じた場合には、直接お会いして話をする方が、かえって解決への近道となります。

教師と保護者の「視点のズレ」を理解する 一口に保護者対応と言っても、様々なケースがあります。日常的なものであれば、懇談会や家庭訪問、授業参観などです。非日常的なものでは、トラブル対応、怪我の対応、友達関係の悩み、学習不振の相談などが挙げられます。このとき、教師側からすると「些細なこと」に思える事柄でも、保護者の方から見れば「一大事」であることも多いものです。

保護者にとって、対象となるのは自分の子ども「一人」です。しかし、教師の側からすると、どうしても「クラスの大勢の子どもの中の一人」という見方になりがちです。この前提のズレが、対応を難しくしています。根本的に見方が異なっているわけです。

「家庭」と「学校」における環境の違い また、家庭内ではほとんどストレスのない生活をしているため、学校とは全く異なった様子を見せている子どもも多くいます。家庭には、YouTubeを見たりゲームをしたりと、子どもにとってリラックスできる環境が整っています。きょうだいがいる場合、それがストレスになることもありますが、年齢が離れていたり異性だったりすると、それほどストレスがかからない環境の子どももいます。

一方、教室の中では、自分がやりたいことをやりたい時間にすることはできません。勉強したくなくても、授業時間になれば教科書を読み、課題に向き合わなければなりません。眠たくても、好きな時間に寝られるわけではありません。また、同年齢の子どもたちと常に一緒にいるわけですから、トラブルも起きますし、ストレスを抱える場面も当然多くなります。

保護者と共有すべきこと 保護者とまず共有しなければならないのは、そうした「環境の違い」によって、子どもたちの行動が家庭と教室で異なっていて当然だということです。また、教師が「集団」として子どもを見ているだけでなく、「一人ひとり」にもしっかり目を配っていることを伝える必要があります。

具体策の提示と保護者への配慮 そして大切なのは、問題が起きた時に「具体的な解決方法」を示すことができるかということです。曖昧な回答や具体性のない対応は、保護者の不信感を高めてしまいます。保護者側の悩みをしっかりと受け止めた上で、話を進めなければなりません。

例えば、教科学習に不安があるという相談を受けた時、ただ「学習時間を延ばしましょう」と言うのではなく、「どのような学習をすればよいか」を具体的に伝える必要があります。また、保護者がどの程度そのサポートに時間を割く余裕があるのかを把握した上で話を進めることも大切です。無理難題を押し付けてしまえば、かえって話が混迷してしまいます。

教師と保護者は異なった立場にあるため、一回の話し合いで解決するとは限りません。立場の違いを理解しつつ、教室での対応をしっかりと伝え、家庭ではどのようなサポートをお願いしたいのかを具体的に伝える必要があります。

特性のある子どもへの対応 現在、発達に特性のある子どもたちのことで、対応に苦慮している先生も多くいると思います。そうしたケースでは、家庭内ではまったく問題行動が見られないこともよくあります。それは先ほども述べた通り、家庭では子どもにストレスがかかっていないからにすぎません。家庭内での様子をしっかりとヒアリングし、「実は、学校での課題はこの部分にあるのです」と指摘・共有できれば、話は前進していくと思います。

しっかりとコミュニケーションをとり、一人の子どもに対して学校と家庭の異なる角度からアプローチすることで、状況が改善されることは多くあります。

若手の先生方へ 保護者と話すのが苦手という若手の先生も多いと思います。特に若い先生が、保護者とうまくコミュニケーションが取れないと思い悩む声を聞くことも少なくありません。 でも、自信を持って話をしてください。「具体性のある対応策」を提示することで、必ず少しずつ前進していくことができるはずです。

2026年4月1日水曜日

学区を散策してみるのも、いいと思いますよ。

初任の先生方にとっては、今日は本当に最初の一日でしたね。初めて異動を経験された先生方も、緊張して過ごされた一日だったのではないでしょうか。私自身はというと、あまり異動をプレッシャーに感じない性質でした。3日も経てばすっかり馴染んで、日常のペースで過ごすことができていたからです。

新しい学校へ赴任した際、なるべく早く実践したほうがよいと思うのは、学区を見て回ることです。子どもたちが通ってくる環境は、学校によって大きく異なります。特に都市部では、一つの学校ごとに環境が変わることも珍しくありません。そのため私は、赴任先が決まった際には、必ず学区を車で回ったり、歩いて散策したりするようにしてきました。工業地帯、マンションが立ち並ぶ住宅街、商業施設が密集するエリア、ターミナル駅周辺、さらには高層ビル群や、のどかな田園風景が広がる地域など、実に様々です。

子どもたちが育つ環境を肌で感じることは、指導において非常に有益です。学校で地域探索などの時間が設けられていることも多いですが、自分一人で気ままに歩いてみるのもお勧めです。春休みの休日など、まだどなたにも顔を知られていない時期に、のんびりと歩いてみてはいかがでしょうか。

さらに、その地域の成り立ちを知っておくと役立つ場面があります。都市部では昭和以降に開発された新興住宅地も多いですが、開発される以前の姿を知っておくことで、地域の方々とコミュニケーションをとる際の良いきっかけになります。新田開発によってできた街や、戦後まで酪農が盛んだった地域など、意外な歴史を持つ場所は多いものです。学校が建つ前は一面の農地だった、ということも少なくありません。

子どもたちだけでなく、その背景にある地域にも関心を持つことで、より多くの方々と関わりを持つことができます。それもまた、教員という仕事の醍醐味の一つではないでしょうか。

2026年3月30日月曜日

アプリとグループウェアの活用


様々な場面でタブレット端末などが普及し、学校現場でもここ数年の間に、専用のアプリが使われることが当たり前になってきました。 保護者からの出欠連絡、学校からの文書配信、そして校内での出欠席管理など、その用途は多岐にわたります。

アプリを導入したことで最も大きく変わったのは、「情報の流れ」です。今までは「保護者と担任」「担任と養護教諭」といった、いわば1対1の閉じた形でのやり取りが中心でした。しかし今は、「保護者と全教員」「全教員と養護教諭」というように、オープンな情報共有へと変化してきています。

兄弟のうち1人が休みなのか、2人とも休みなのか。休みの理由は家庭の事情なのか、感染症なのか。今までは、保護者や養護教諭、あるいは他のクラスの担任にわざわざ確認して回らなければならなかったことが、今ではアプリ上の情報を確認するだけで済むようになりました。

これは管理職の視点からも、非常に大きな変化だと言えます。今までは、担任等によって「まとめられた報告」だけが手元に届いていましたが、今では保護者からの一次情報や、担任と保護者のやり取りの過程などを、自分で直接確認できるようになりました。 情報が校内で相互に共有され、それぞれの立場から多角的に状況を見ることができるからです。何日か続けて休んでいる児童に対し、何人もの先生が気づき、関連する情報を出し合えること。そして校長自身が、子どもたちの状況を解像度高く把握できることは、学校運営において極めて重要だと感じています。

こうした連絡・コミュニケーション用のアプリに加えて、やはり「グループウェア」もこれからの学校には欠かすことができません。 グループウェアの導入により、「定例会議自体をなくす」「会議の内容を事前に共有する」「会議の結果だけを示す」「教員間の連絡をシステム上で行う」「提出物を管理する」「特別教室や専科の授業予定を修正・共有する」といったことがスムーズにできるようになりました。 特に、会議や打ち合わせを行わずにグループウェア上で処理することで、現場の先生方が有効に活用できる時間が増えたことは、最大の成果だと思います。

ただし、情報共有アプリにしても、グループウェアやメールにしても、「全員が確実にそれを見ていること」が大前提となります。「自分は見なくてもいいのではないか」という人が一部でもいると、システムとして成り立ちません。導入当初とは異なり、今はそうした意識のズレも少なくなっているとは思いますが、やはり毎朝、情報を確認して共有するための時間をしっかりと確保し、お互いが共通理解を持てるようにしてほしいと願っています。

2026年3月24日火曜日

学校は、保育はできないのですが…。

学校の本来の役割とは何か 学校に求められる役割が、本来の目的から大きく広がってしまっていることが現在の課題だと感じています。 もともと学校は、文字を覚え、言葉を獲得する「学習の場」です。1872年の学制発布から、その基本的な役割は変わっていません。しかし現実には、それ以上のことが求められるようになっています。

変化する働き方と「預かり」への期待 戦後の「専業主婦」モデルが少数派となり、今は共働きやシングルを問わず、誰もが働くスタイルがスタンダードです。リモートワークなど働き方は多様化しましたが、時間になれば仕事に集中しなければならない点に変わりはありません。

ここで生じているのが、保護者の中に芽生えた「学校に子どもを預かってもらう」という意識です。 以前にも書きましたが、日本の学校教育がいくら全方位型であっても、学校に「保育機能」はありません。コロナ禍で一番問題になったのが「学校が預かってくれないこと」だった点に、保護者側と学校側の認識の大きな乖離が現れていたと言えます。

放課後の整備と、残された「朝」の課題 放課後の問題に関しては、かなり整備が進んできました。これは児童福祉法に基づく福祉関係の部局(青少年育成局など)の管轄であり、教育委員会が管轄する学校とは、同じ場所であっても異なる施策として動いています。

そこで最後に残されているのが「朝」の問題です。 「もっと早くから学校を開けてほしい」という保護者の声は分かります。しかし、これを行政や学校に何とかしてもらうのではなく、企業側がフレックスタイムを導入・活用しやすくするなど、社会全体での子育て支援が必要ではないでしょうか。

教育や行政の枠組みだけでなく、企業側の「働きやすい環境づくり」こそが、今求められているのだと思います。

2026年3月22日日曜日

学校の不思議。体育着や赤白帽がいりますか。


体育の時間になると、どの学年でも着替えをします。特に1年生などは、ものすごく時間がかかりますよね。ここ10年ほどの間に、更衣室がない学校では、教室の中央にアコーディオンカーテンを設置し、男女に分かれて簡易更衣室を作るようになりました。2000年以降に建った比較的新しい学校には更衣室があったりするのですが、そこでのトラブルが多いこともあり、教室を半分に仕切る方法が広がったのでしょう。

体育の時間に「体育着(体操着)」に着替えるのは、大人からすると当然のことだという感覚があります。「体育着を忘れたら見学」と言われた経験が、皆さんにもあるのではないでしょうか。

しかし、みんなが同じような体育着(学校によっては校章をプリントした指定服)を着るというのは、日本独自の学校文化のようです。(転校生が前の学校の体育着を着ているのを見て、そう実感することもあります)。考えてみると、必ずしも体育着である必要性はないんです。別に、運動ができる格好であればよいだけの話です。大体の子どもは普段から動きやすい服装で登校していますから、そのまま体育をやればよいと思うことが多くありました。

「衛生面で問題がある」と指摘する先生たちも少なくありません。しかし、休み時間に外で走り回って汗びっしょりになって教室に帰ってきても、着替えるわけではないのです。家庭にいても、外で遊んで汗をかいたからといって、いちいち着替えさせるご家庭も少ないのではないでしょうか。

体育着は戦前からあったようです。女子に評判の悪かったブルマは1960年代あたりから普及し、現在のハーフパンツは2000年ごろから定着しました。しかし、本当に「全員お揃いの着替え」が必要なのでしょうか。

それから、赤白帽です。これは1959年ごろに登場したものらしいです。チーム分けで鉢巻を結ぶ手間を省き、日射病対策にもなるということで普及したそうです。まあ、近年の猛暑の前では何の役にも立たない「時代の遺物」のような気がしてなりません。

現在では、チーム分けに赤白帽を使うことも減っていると思います。ビブスが普及し、学校にはすぐに着られるビブスが何セットも用意されています。本当に熱中症対策を考えるなら、より意味のある帽子を使うべきです。今は熱中症計が普及し、危険な暑さの時は外での活動自体が禁止されます。それに、普段から「必ず帽子をかぶって外に出ましょう」と徹底されているわけでもないと思います。

なぜ赤白帽や体育着が必要なのか、校内でしっかりと議論されているのか疑問です。「これまで使ってきたから」という理由だけで使われているような気がしてなりません。また、その理由が「他校も使っているから」「それが普通だから」ということであってはならないと思うのです。

ちなみに、体育着も赤白帽も、他の先進諸国では使われていません。これらはまさに、日本独自の学校文化なのです。

2026年3月21日土曜日

保護者との関係づくりのために、こんな方法はどうでしょう。

 


保護者との関係をよくすることも、担任の大切な仕事だと思います。

個々の保護者と直接会う機会は、学校にもよりますが、個人面談や家庭訪問などに限られがちです。あとは必要に応じて面談を設定することになりますが、そうしたケースは何らかの問題が発生していることが多く、お互いにとってあまり歓迎すべき状況ではないでしょう。

クラス懇談会も、複数の保護者に向けて担任のメッセージを伝える貴重な機会です。ただ、最近増えているチーム担任制の場合、学年懇談会のみになってしまうこともあり、そこは今後の課題と言えます。学年全体で共有すべきことと、学級の実態に合わせて話すことでは、おのずと内容が異なってくるからです。

一方、個人面談の回数が複数回確保できれば、保護者と十分な意思疎通を図ることができます。学年初めに行えば保護者の要望や期待を把握でき、各学期末に行えば、学習やその他の活動の様子、友達関係などについて、具体的な資料を提示しながら話せます。そう考えると、充実した個人面談を実施することで、通知表の所見欄などの記載事項を減らす工夫もできるのではないでしょうか。

課題となるのは、日々の教育活動をどう伝えるかです。今は以前と異なり、アプリやメールを通して全家庭へ簡単にお知らせを配信できるようになりました。これをうまく活用すれば、保護者と担任のコミュニケーションは格段に容易になります。

保護者が一番知りたいのは「日々、学校でどのような教育活動が行われているか」です。一人ひとりの様子を細かく書く必要はなく、「クラスとして今何に取り組んでいるか」を知らせるだけでも十分であり、それほど難しい作業ではありません。

理想を言えば「今日のことを今日」お知らせしたいところですが、管理職や教務主任、学年主任の確認が必要な学校も多いでしょう。その場合は、「月曜日の様子を火曜日に伝える」というサイクルで構いません。あくまでクラス全体の活動の様子ですから、個人名を出す必要はありません。

「算数の時間は、かけ算の計算の仕組みについて学習しました」「国語の時間は、ごんの気持ちを想像し、音読の練習をしました」といった内容に、子どもたちの様子を少し書き足し、図工の作品やノート、体育の様子などの写真を添えれば立派なお知らせになります。これを毎日配信するだけでも、保護者からの信頼は確実に深まります。

一つ保護者に伝えることがあります。この配信は、細かいことは載せていないことです。なぜなら、この配信をきっかけに子ども達と学校の話をしてほしいからだと伝えてください。

新たな業務が増えることに抵抗を感じるかもしれませんが、慣れてしまえば15分程度でできる作業です。デジタル配信という形をとれば、学級通信のように「A4の紙を文字で埋めなければ」というプレッシャーもありません。そこに明日の予定や持ち物を書き加えれば完璧です。

新学期の学級経営プランを考える際、ぜひこの方法を一つに加えてみてはいかがでしょうか。

不登校について考えてみませんか。

 学校教育において、深刻な課題の一つとなっているのが不登校です。子どもたちが学校に登校できなくなる理由は一様ではありませんが、なかでもよく耳にするのが「先生が怖い」という理由です。 これは必ずしも、担任の先生から直接、乱暴な言葉や強い口調で怒られたという意味ではありません。先生が...