学校にいると、あまり給料の話は出てきませんよね。 昔は「お金のことなどどうでもいいだろう」という雰囲気が職場全体にありました。僕は昔の人間ですから、初任から数年間は現金で給料をもらっていました。就職して10年くらいたってから、ようやく銀行振り込みに変わったと記憶しています。
さて、昔話はこれくらいにして、今回は**「現在の教員の給料」**について考えてみたいと思います。
見た目の初任給は「プライム上場企業」並み?
昨年の初任者の給与を見てみると、東京都や横浜市は27万円前後の初任給が出ているようです。実はこの金額、プライム市場に上場している大企業と遜色ない水準です。
一方、同じ神奈川県でも地域手当がつかない一部自治体(県西の地域など)の初任給は22万円前後。東京都や横浜市と比較すると、毎月5万円程度の差が生じています。(もちろん鎌倉市や藤沢市など、横浜市と大差ない地域もありますし、近年はベースアップで以前より少し差が小さくなっている傾向はありますが)。「残業代ゼロ」がもたらす逆転現象
額面だけ見ると、一般企業との差は意外と小さいように思えます。しかし、ここには毎回問題になる**「時間外労働に対しての残業代」**が含まれていません。教員は「給特法」により残業代が数パーセント上乗せされてまとめて支払われているため、どれだけ働いても実質的に残業手当は出ません。一方、一般企業は残業した分だけしっかりと手当が支給されます。これが積み重なると、1年目から月に数万円の大きな差になっていきます。
何十年も働いた後に待ち受ける「恐ろしい差」
では、初任給以降はどうなるのでしょうか。 長く働いていく中で、一般企業と教員に大きな差を生むのが以下の要素です。
役職手当の差: 一般企業は学校よりも役職のポストが多く、昇格による給与アップが見込めます。
業績連動型ボーナス: 企業が好業績であれば、連動して大きなボーナスが支給されます。
昇給率と残業代の蓄積
何十年も働き続けた結果、生涯賃金で見ると一般企業と教員とでは恐ろしいほどの差がついてしまうのが現実です。
これでは、優秀な人材が待遇の良い一般企業に流れてしまうのも納得できます。今では「教員採用試験の一次試験は実質的にフリーパスだ」という見方すらあります。倍率が下がりすぎて、一次試験で絞り込む意味が失われつつあるのです。
お金に関心を持つことも、教育の未来を守るため
最初に書いた通り、学校はあまりお金の話題が出ない職場です。自分で給与表を見なければ、将来の待遇を理解するのは難しいでしょう。しかし、先生も現実に一人の労働者です。もっと給与に関心を持つべきだと思います。 労働人口全体が減っている今の時代、給与の面でも魅力を感じさせられる職業でなければ、誰も教員を選んでくれなくなるのではないかと、強く心配しています。





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