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2026年2月15日日曜日

学校のお金事情 〜「計画的な発注」の建前と本音〜

計画的に発注を」はあくまで建前? 「急に必要なものなどない。計画的に学習を進めていれば、1か月前だって発注ができるはず。ともかく、計画的に物事を進めましょう」 学校ではよくこう言われます。確かにその通りです。教育課程は決まっており、教科書も事前に確認できるので、必要なものはすべて前もって用意できるはず……。 でも、これって建前なんですよ。

小学校では一人の教員が5〜6教科を担当することも珍しくありません。何度その学年を経験していても、その日その日の業務に追われる中で、どうしても準備が抜け落ちてしまうことがあります。 特に、家庭科や理科などの実習・実験を伴う教科では顕著です。1か月前にすべての消耗品を完璧にチェックするのは至難の業。例えば調理実習の調味料も「クラス数×グループ数」となるとかなりの量で、最後のクラスの時には足りなくなってしまうことだってあるのです。

結局、先生の「自腹」で解決してしまう現状 もし急に足りなくなったらどうするか。正規のルートなら業者に発注しますが、見積もりや発注書などの事務手続きが必要で、それでは明日の授業に間に合いません。 そうすると、「数百円のことだし……」と、先生が帰りにスーパーで自腹を切って買ってくるケースが大半となります。

「学年費などの予算を使えないの?」と思われる保護者の方も多いでしょう。しかし今は、4月に1年分の予算を算出して口座引き落とし等で集金しているため、こうした突発的な買い物に使うことはできない仕組みになっています。

数万円の「立て替え」が当たり前の出張費 もう一つ、社会科見学や宿泊体験学習の費用についても触れておきます。 引率する先生たちも、当日は交通費や宿泊費を支払います。後日、出張費として支給されるのは2〜3か月後。それまでは、各自が数万円を立て替えておかなければなりません。これは事前の下見の際も同様です。 「いずれ戻ってくるお金だから」とはいえ、教員個人の財布に負担を強いるこの仕組みはどうなのでしょうか。

「現金を持たない学校」のジレンマ 過去の様々な不祥事(お金にまつわる問題も含め)を背景に、学校は「現金を扱わない方向」へと進んできました。 私自身、昔は現金で集金袋を扱っていた経験があるので、現金管理がどれほど煩雑で責任が重いかは身をもって知っています。先生たちが直接現金に触れない仕組みづくりは正しい方向だとは思います。

しかし、現場に「全く現金がない状態」というのも、現実の運用を考えると難しい気がしています。小口現金としていくらか用意しておく仕組みもあるにはありますが、それですべての不足を補えるわけではありません。

「ではどうすればいいのか?」という完璧なアイデアは、まだ私にもありません。ただ、学校の裏側にはこうした「実態」や「ジレンマ」があるということを、まずは知っていただきたいのです。


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