■ 低学年の子どもには「話す速さ」に要注意
子どもたちに話をするときは、「話す速さ」を意識しなければなりません。特に低学年の子どもは、耳から入った音の情報を脳で処理する能力がまだ十分に発達していません。人間の聴覚の素晴らしいところは、必要な音だけを拾い上げて脳に伝えられる点です。以前、聴覚障害のある子どもたちを教える先生から、「補聴器は音を単純に大きくするため、必要のない雑音まで大きく聞こえてしまう」という話を伺ったことがあります。実は、小学校低学年の子どもたちもそれと似ていて、必要な音だけを上手に拾い上げることがまだ十分にできないと言われています。そのため、大人の話すスピードが速すぎると、理解への大きな障害になってしまうのです。まずは、十分にゆっくりと話すことが必要です。もちろん、速さだけの問題ではありません。周りの雑音が極力遮断されている環境をつくることも、子どもたちが話を聞き取りやすくなる重要なポイントです。
■ 1回の指示は短く!「1文を長くしない」工夫 次に気をつけてほしいのは、「1文を長くしないこと」です。話の中に、いくつもの指示が詰め込まれていることがよくあります。例えば、「休み時間になったら校庭に出ます。チャイムが鳴るまでは遊んでいてよいですが、鳴ったら鉄棒の前に集まり、班ごとに分かれます。校庭に出るときには赤白帽を持っていってください。」といった具合です。指示を出す側としては伝えたいことばかりですが、1回の話に複数の指示内容を盛り込むのは避けるべきです。どうしても複数の指示を出したい場合は、話した後に黒板に書くなどの視覚的なフォローが欠かせません。指示に限らず、子どもたちに何かを理解させたい場合は、図表や具体的なイラストなどを用いることも非常に効果的です。
■ 「間」の取り方と、視覚的な補助道具の活用 「間の取り方」もよく指摘されるポイントです。「間の取り方」もよく指摘されるポイントです。間をとることには、重要な部分を強調する効果があります。また、子どもたちの理解度を判断したり、話すペースを調整したり、内容を繰り返したりするためにも大切な時間です。適切な間をとることで、言葉が子どもたちの心に印象深く残るため、上手に活用してほしい技術です。
よく実践される方法ですが、時計の模型を使って「長い針がここに来たら、こうします」と視覚的に示すなど、話す際の補助的な教具を導入することも大切ですね。
■ 学年始めに押さえたい「聞く姿勢」の育て方 「話を聞く姿勢」を育てることは、学年始めに取り組むべき最重要課題の一つです。「これから先生が話しますよ」という合図を子どもたちに理解させる。そして先生自身も、声の大きさや表情、話す速さ、間の取り方などに気を配り、子どもたちが「理解できる話し方」を心がける。まずは、この基本となる部分をしっかりと押さえていくのがよいのではないでしょうか。


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