いつごろからか、漢字ドリルを集めると、間違っている漢字の書き取りを先生が修正し、修正があるページについては付箋を貼るというのが当たり前のようになりました。たぶん、僕が担任をしていた頃には、なかったやり方です。
保護者が見るとひとり分ですから、大した労力に見えないと思います。しかし、先生の側では、1人2分かかったとすると、30人見ると1時間かかるということになります。これを毎日のようにやっていると、毎日1時間は漢字ドリルの処理時間ということになります。漢字ドリルの処理だけでいいのでしたら、まあ、それも仕方ないことだと思います。また、処理速度を上げて、1人1分と決めてやっていればよいのですが、実際の現場がそうなっているのか心配になります。
漢字ドリルの使い方として、このように手間をかけることが有意義なのか、実際に検証している人はいるのでしょうか。漢字を覚えるためにただ反復練習をすることは、あまり有益ではないと思います。それよりも、小テストを実施することの方が「テスト効果(Testing Effect)」があるという研究もあるようです。僕自身、担任をしていたときには、なるべく頻繁に小テストを実施するようにしていました。また、どのような用紙を使うのが効果的なのかも考えていました。
今は、漢字ドリルではなくアプリを利用して漢字を覚えるということも多くなっていると思います。東大の研究で、紙と鉛筆を使う方が、学習の始めの段階では有効だという成果が出ているそうです。ただ、他の研究では、アプリを使う方が子どもの学習意欲が持続し、よい結果を生み出しているというものもあるようです。
そう考えると、学習の始めの段階では2、3回紙と鉛筆で書いて覚え、たとえば1週間の間に覚えるべき10個の漢字があるなら、それを毎日アプリを使って2、3回練習し、週末にアプリを使って小テストを行うことで、効率よく学習を進めることができるのではないでしょうか。僕は今それを試す立場にはいないので、ぜひ、読んでくれている先生がいれば、試してほしいなと思います。
統計処理も簡単にできる時代です。様々な試みをすることが大切だと思います。みんながやっているからといって、まねをする必要はありません。自分が有効だと思うことをやっていきましょう。


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