2026年5月10日日曜日

デジタル教科書の賛否。紙の教科書の方がよいですか?

デジタル教科書を、紙の教科書と同等に扱うことになったようですね。ノートと鉛筆を使うのか、タブレット端末(以下、タブレット)を使うのか。いろいろと意見が分かれる部分だと思います。しかし、実証されていないことですから、意見が分かれるのも無理はありません。少なくとも、小学校時代にタブレットを使って学習をした経験を持つ大人は一人もいないのですから。

タブレット学習を早くから牽引していたのは、ベネッセやジャストシステムでしょう。この2社の展開により、タブレットを活用した学習が進んだと言えます。ただ、この2社が提供していたのは「学習専用のタブレット」であり、現在学校で配備されている「汎用性のあるタブレット」ではありません。以前、ジャストシステムの方から「試験的にアメリカで導入した際、保護者からは汎用端末ではなく、学習にしか使えない専用システムがとても好評だった」というお話を伺ったことがあります。

最近、スウェーデンで教科書を紙に戻すことについて取り上げている記事を読みました。スウェーデンだけでなく、オランダやデンマークでも同様の方向性が示されているようです。

いったい何が問題なのでしょうか。デジタル教科書そのものが問題なのでしょうか。私はそうではないと思います。タブレットを「どう使わせるか」という指導のあり方が問題なのです。

現場でよく耳にするのは、先生の指示とは関係なく、好きな時間に好きなようにタブレットを触ってしまう子どもの話です。みんなが学習で使っているときに、関係のない動画を見たり、ゲームをしたりしている。先生が注意しても、手放すことができない。しかし、これらは「タブレットを使った学習」以前の話です。クラスの中でタブレットを使うための約束事(ルール)が確立されていないこと、そして、学習のツールとして使う意味が子どもたちに理解されていないことが根本的な問題なのです。

今の時代、タブレットを使って学習できなければ、子どもたちが将来困ることになります。さらに言えば、生成AIを活用する力はこれからの必須スキルだと言えます。それにもかかわらず、ルール作りという「学習以前の問題」がクリアできないために、最新のツールが活用できなくなるのは残念でなりません。

タブレットは、これまでになかった画期的な学習ツールです。と同時に、子どもたちにとっては家庭で「楽しむためのツール」として親しんできたものでもあります。そこに指導の難しさがあります。しかし、学級の中でしっかりとした約束を作っていくことで、間違いなく「学習のためのツール」に切り替えることができると思います。

もし問題が起きたなら、それこそがチャンスです。問題を子どもたち自身に話し合って解決させることで、学級内に納得感のある確かな約束が出来上がるはずです。決まった約束は、誰もが忘れないように教室内に掲示しておけば、しっかりと浸透していくでしょう。

まずは、学習の基盤となる確固たるルールを作ることが大切です。そして、作ったルールはぜひ保護者にも伝え、家庭内でも徹底されるよう協力を求めるべきです。

その上で、先生方には今の時代に合った素晴らしい授業を展開してほしいと願っています。

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デジタル教科書の賛否。紙の教科書の方がよいですか?

デジタル教科書を、紙の教科書と同等に扱うことになったようですね。ノートと鉛筆を使うのか、タブレット端末(以下、タブレット)を使うのか。いろいろと意見が分かれる部分だと思います。しかし、実証されていないことですから、意見が分かれるのも無理はありません。少なくとも、小学校時代にタブレ...