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2026年3月17日火曜日

チーム担任制がよいですか?

 


昨今、小学校で「チーム担任制」が流行っています。いよいよ従来の「学級担任制」が終焉を迎えるのか、という空気すら感じます。

思えば、これまで日本の小学校教育を驚くほど「コスパよく」維持してきたのは、間違いなくこの学級担任制でした。そして、それを支えてきたのは、他でもない現場の先生方一人ひとりの圧倒的な力量と、身を削るような努力に他なりません。

現在、チーム担任制のメリットが盛んに宣伝されています。「複数の目で見ることで子どもの変化に気づける」「教員の精神的負担が軽減される」「教員が休んだ際もカバーできる」といった具合です。

しかし、手放しで喜んでよいのでしょうか。 中学校を例に考えてみます。中学校は「学年」という組織が非常に強固です。1学年の生徒数は小学校の数倍規模になることも多く、学年を構成する教員数も豊富です。学年には生徒指導担当などが置かれ、トラブル発生時に対応する担当者が明確になっています。さらに、担任・副担任が固定され、基本的には3年間同じスタッフで持ち上がるため、教員間のコミュニケーションも成熟し、有事の際の人員的な対応力が担保されています。それでもなお、日々問題は発生するのです。

一方、現在小学校で進められているチーム担任制は、十分な人的補充を伴っているとは言えません。教職員の定数には法的な縛りがあり、現状の限られた人数のままでシステムだけを移行することには、大きな不安を感じざるを得ません。本気でチーム担任制を機能させるのであれば、学年の教員数を増やすなどの抜本的な対応が不可欠なはずです。

また、子どもや保護者の視点に立ったとき、「自分たちを一番に見てくれる固定の担任がいない」という点に不安を抱くケースは少なくないでしょう。中学校であれば、学年内の生徒指導担当などが保護者・生徒対応の中核として機能します。小学校においても、最低でも「学級数+1」の教員配置がなければ、現場は回らないのではないでしょうか。

もちろん、これまでの「担任丸抱え」のシステムに戻すべきだと言いたいわけではありません。私が最も危惧しているのは、「同じ人員数で新しいシステムを運用できるのか」ということです。小学校の学年規模は、多くても5学級前後、少なければ2学級というケースも多々あります。そうした小規模な人員制約も含めた上で、真に実効性のある「チーム担任制」のあり方を、改めて問い直す必要があるのではないでしょうか。

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