どんな職業でもそうでしょうが、自分がやってきたことがベースになります。今、50代前半から、40代後半の先生たちが今は校長や副校長・教頭になっています。この世代が管理職になり、職員の管理をしているわけですが、この世代は、ここまでハードな働き方をしてきてしまっている世代です。採用された時には教員の採用枠が非常に少なく、教員になっても、同世代がほとんどいないような時期でした。ですから、若いうちからかなりハードワークを強いられてきたのだと思います。また、この世代が先生になったころから、学校の業務が不思議と拡大した時期です。また、保護者からのクレームなども増えてきましたし、コンプライアンスに係るようなことも増えていった時期だと思います。ですから、遅くまで仕事をしていることが自然とそれまでよりも増えていったと思います。
そういう世代が、今管理職として、学校や職員を管理しているわけです。その世代の先生たちは、授業研究などにも熱心に取り組んできました。ですから、授業研究などもとても大切にしたい人たちが多くいます。教育関係の学者さんたちが、日本の教育のアドバンテージは、授業研究にあるなどと発信していた時期でもあると思います。また、教育課程の大転換があった時期でもあります。様々な事柄が、この世代の先生たちの方向性を決めていると思います。ですから、今でも、授業研究を熱心にやることが必要だと考えている管理職は少なくないと思います。実際に、どのような効果を上げているのかなど測定することがないのが教育界ですから、よいと思えば、つき進めていく傾向が強いのです。
しかし、勤務時間の中で、授業研究に関する業務をすることは、ほとんど不可能です。これは、即座に時間外勤務時間を増やしたり、自宅への持ち帰り仕事になることは、自明の理です。
先生たちの仕事は朝早いです。少なくとも8時ごろには出勤しています。ですから、本当ならば、5時前には勤務時間が終わっていなければなりません。早く帰れと言われても、2週間後には、指導案を出さなければならないとなれば、当然、その仕事は家に持ち帰るしかなくなります。それも、どれだけ、そのことに意味があるのか分からない仕事なのです。
150年前から、現在に至るまで、教育に関する決定的なマニュアルはできていません。何をどうすればよいかなど、どんな教育学者でも答えを出すことができていないのです。それなのに、授業研究と称して、一般の先生たちにそれを強いるのは無駄なことではないでしょうか。
自分たちが大変だったから、後輩にもそれをさせるのは、悪循環でしかありません。もっと、現在の流れを感じて、管理職として、働いてほしいものです。
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