いつから学校の「働き方」は問題になったのか
働き方の問題が現場で話題になり始めたのは、2016年ごろだったと思います。 それ以前は、働き方が問われることはほとんどありませんでした。タイムカードすら存在せず、遅くまで仕事をして注意されることなど一度もなかった時代です。記録がないのですから、自分がどれだけ残業しているかを気にする習慣もありませんでした。
子ども達が下校し、会議が終わって、ホッとする。 それからお茶を飲みながら、クラスの様子や子どもたちのことを同僚と語り合い、自分のペースで事務処理を進める。仕事が終わってから帰りたい職員もいれば、残って仕事を続けたい職員もいる。夕方の職員室には、比較的ゆったりとした時間が流れていました。
変わる職員室と、過去の記憶
教育委員会が時間外勤務の実態把握と縮減に本腰を入れ始めたのは、2020年ごろではないでしょうか。各学校へ統計数値が送付され、会議の場でも具体的な改善が求められるようになりました。
つまり、2020年以前から教員をしている人たちは、旧来の「ゆったりとした」タイムスケジュールを体で覚えているのです。日中が過密スケジュールだからこそ、夕方以降は少しリラックスして、のんびり自分のペースで仕事をしたいという気持ちになるのも理解できます。また、終業時間が「16時45分」という点も影響しています。春から秋にかけてはまだ外が明るく、「まだ時間がある」という心理的な要因から、ついつい学校に残って仕事をしてしまうのです。
時間を意識する仕組みと、AIによる業務効率化
しかし、解決策は確かにあります。
一つは、「先生たちに時間を意識してもらうこと」です。 私は学校を異動するたびに、職員室でチャイムが鳴るように設定してきました。16時45分、17時45分、18時45分、そして最後は20時。音で時間を区切ることで、意識は確実に変わります。
もう一つは、「最新ツールによる業務効率化」です。 今は、テストをスキャンするだけで自動で誤答を見つけ、点数集計までしてくれるシステムがあります。週案も5分で作れます。さらに、保護者へのお手紙の文面、企画書、指導案の作成などは、AIが強力にサポートしてくれます。工夫次第で、仕事は大幅に効率化できるのです。
ベテランと管理職が背中を見せる
こうした改革は、40代、50代の中堅・ベテラン教員が先頭に立って実践しなければ、職員室の雰囲気は決して変わりません。そして言うまでもなく、校長自身がそのトップに立つべきです。
毎年4月になっても教員不足が解消されないという深刻な事態を防ぐためにも、働き方の改善は、今すぐ取り組むべき「急務」なのです。


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