■ 国立偏重だった時代から、私学で免許が取れる時代へ 私が大学を受験した頃は、小学校の教員になりたければ基本的に旧師範学校の流れをくむ国立大学の教育学部に行くのが当たり前でした。私立大学で免許を取得しようとすると選択肢は極端に狭く、理系が苦手で私立に進んだ私の周りでも、関東で免許が取れる私立大学は当時7校程度しかなかったと思います。 しかし、今は200近い私立大学で小学校教員免許が取得できます。資格取得を大学の売りにする学校が増えたためです。
■ 免許取得者は3万5,000人。なのに倍率は2倍未満 1980年代には約3万人だった小学校教員免許の取得者は、現在では年間約3万5,000人にまで増えています。 一方で、1年間に必要とされる新規の教員数は1万5,000人を切る程度です。計算上は採用試験の倍率が2倍を大きく超えるはずですが、現実は大半の自治体で2倍を切っています。 つまり、「教員免許を持っている人を増やす」という施策だけでは、教員不足は全く解決しないということです。
■ 学生が教職を敬遠するリアルな理由 SNSを開けば、現場からの悲痛なリポートが多く目につきます。教員免許を取得するための教育実習で、現場の余裕のなさを目の当たりにして嫌になってしまう学生も少なくありません。また、民間企業が高い初任給を提示していることも、他業種へ人材が流れる大きな要因になっています。
■ 今までの慣習にとらわれない改善策を 以前から繰り返し主張していますが、まずは以下のことを進めるべきです。
業務時間を明確にし、保護者にもしっかり伝える
夏休みを確実に取得させ、新しい「職業的な売り」にする
AIを効果的に利用し、事務作業などの業務軽減を図る
これだけでも、職場としての魅力は大きく変わるはずです。もちろんその他の施策も必要ですが、現場にはすぐにできる改善策がたくさん眠っています。これまでの慣習にとらわれず、本気で改善する努力をすべき時が来ています。


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