学校には、法令によって実施が義務付けられている会議がいくつかあります。たとえば「職員会議」は学校教育法施行規則の中に規定されていますし、地域と学校を結ぶ「学校運営協議会(コミュニティ・スクール)」は地方教育行政の組織及び運営に関する法律に規定されています。また、「いじめ防止対策推進法」では、いじめ防止対策を協議する常設の組織(会議)を置くことが義務付けられています。職員会議は昔からお馴染みのものですが、学校運営協議会やいじめ対策の会議は、比較的近年に制定されたものです。
実は、これら以外にも必ず実施しなければならない会議があります。それが「学校保健委員会」です。
学校保健委員会は、学校保健安全法が定める「学校保健に関する組織的活動」を根拠としており、法的に位置づけられた重要な会議です。どの学校にもある「学校保健計画」の内容を全体で検討したり、新しい目標を設定して実践したりするための場として機能してきました。
一般的な年間計画としては、1学期に全体目標に沿って各学級などで「保健安全目標」を作成して発表し、2学期にはその目標に沿った具体的な活動を展開・報告、そして3学期に年間を通しての振り返りを行う、という流れが多いのではないでしょうか。
メンバーとしては、学校医、学校歯科医、学校薬剤師といった保健安全の専門家をはじめ、学校側からは校長、教頭、養護教諭、保健主任などが、さらに児童・生徒の代表や保護者の代表が出席します。それぞれの立場から、その学校の保健安全に関する課題を協議する貴重な場です。
しかしここ数年、地域差はあるものの、PTA組織がない学校が増えてきました。そうなると「誰が保護者代表なのか」という問題が浮上します。これまではPTA組織の中に保健委員会があり、そこの委員さんやPTA会長が出席してくれるのが一般的でした。それが難しくなったことで、保護者の出席を確保することが困難になっています。また、学校医や学校歯科医、学校薬剤師の先生方も本業がお忙しく、日程を合わせて出席してもらうことが地域によっては非常に難しくなっているのが現状です。
学校保健委員会は年に数回程度の開催ですが、計画立案から当日の進行、資料作成、日程調整にいたるまで、そのすべてを養護教諭が一人で抱え込んでいるケースが少なくありません。養護教諭にとって、非常に負担の重い会議だと言えます。大規模校であれば複数配置の場合もありますが、基本的にはどの学校でも養護教諭は「一人職」です。
私自身、教頭や校長という一人職を経験してきたので、自分の仕事を必ず自分自身で進めなければならない孤独感や大変さは少し分かるつもりです。特に学校保健委員会は、校内で深く相談できる同僚がいないまま、養護教諭が1人で背負い込んで進める会議になってしまいがちです。
法的な位置づけがあるとはいえ、これだけ学校現場や地域社会の状況が変わってきた今、これまでの形式のまま学校保健委員会を継続していくことが本当に最善なのでしょうか。形骸化した会議のあり方を、今こそ見直すべき時期に来ているのではないかと思います。皆さんはどう思われますか。


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